出会い系サイトでのサクラ被害の事例と被害に遭う理由、そして対処法、予防法についてまとめています。悪徳出会い系によるサクラ被害は一時気に比べれば減りましたが、依然として被害は発生し続けています。

サクラ詐欺被害

サクラ被害は高額なポイント制サイトで起きる被害です。メール1回送るのに数千円以上などの高額なポイント代金を請求するサイトがそれに該当します。ポイント代が高額な出会い系では、登録者が知らないうちに後払い扱いで利用させ続けられているなど、あらゆる面で不正な課金が行われるのが特徴です。

このタイプの出会い系では、被害者が気づかないように、不正課金をして後々多額の請求をして督促をかけるという一連のスキームでお金を搾り取ることを常套手段としています。サイトに登録させる際も、はじめは無料出会い系サイトと偽って登録させることも多く、被害者が登録していること自覚していないことや、料金が発生することをまったく知らないことも多いです。

女性の被害が増加している

近年では高額ポイント制の出会い系サイトによる悪質な不正課金によって、女性がサクラ被害に遭い多額の料金を支払わされる事件が続発しています。被害者女性のなかには、督促の厳しさに怯え数百万円単位のお金を利用料金や罰金、延滞金などの名目で支払わされてしまう女性も多いです。

被害者の女性に多いのは、出会い系サイトを登録したつもりも利用するつもりもなかったという無自覚な人です。ネットをしていたら、いつの間にかどこかに飛ばされていて、気づいたら男性からメールが来るようになり、あまりにもしつこいため返信していたら、しばらくして請求の督促メールが来るようになったというパターンです。

このような経緯で被害に遭う人は、ネットサーフィン中や怪しいメールを受信したときも“よく分からない”にも関わらずリンクをクリックするなど、ほんの些細な迂闊な行為がきっかけで被害に遭うことが多いです。よく分からないサイトが表示されたときは速やかに画面を閉じる、怪しいリンクはクリックしない、不信なメールは開かない・返信しないという選択をしていれば被害に遭わなかったであろうという場合がほとんどです。

男女とも援助交際の手口に釣られやすい

サクラ詐欺の悪徳出会い系サイトで被害に遭う人に多いのが、（逆）援助交際や多額の報酬を提示する偽の愛人契約に釣られてサクラにメールを送ってしまい、結果的に多額の料金を搾り取られるタイプの被害者です。

最近の悪徳出会い系のサクラは、生半可な内容のメールでは騙せなくなってきたことを理由に、時に数億円もの資産を譲るなどと平気でメールしてきます。普通に考えればそんなことはあり得るはずがないわけですが、不思議なことにそういう申し出を受け取ると、疑いつつも金に目がくらんで返事を送ってしまう人がいるのです。

そういう場合、たいてい受け取り意志の確認のために一度だけサイトに手数料数万円を振り込んでほしいなどと言ってきます。被害者は数億円がもらえるかもしれないと半ば期待しているので、数万円など安いものだとばかりに言われるがままに振り込んでしまうのです。サクラと業者の狙いはまさに、一度でも振込をさせることにあるので、この時点で目的は達成となるのですが、しめたとばかりに嵩にかかってさらに請求を止めないケースがほとんどです。

振込の確認が取れないであるとか、お金で関係を持とうとしたことをネタに規約違反だ何だと言いがかりをつけられたりして、罰金や違反金、規約違反解除金、手数料などわけのわからない名目でさらに入金させようと押しに押してきます。

そして、気づいたときには雪だるま式に被害額が膨らんでしまっていた、という事態に陥ります。

すべては、お金や資産の提供といった甘い誘惑に釣られてついメールをしてしまったことが招く被害です。

出会える系サイトからの誘導による被害も増加

サクラ詐欺の出会い系サイトを利用しなくても、サクラ被害に遭う場合があります。それは、出会える系の出会い系サイトからの誘導によって起きるサクラ被害です。

評価ランキングに載っている出会える系の出会い系サイトには、上記の悪どいやり方で人を騙すサクラ詐欺サイトの業者が、一般女性になりすまして登録していることが確認されています。一般女性を装って、不特定多数の男性に大して一斉にメールアドレスやLINEのID入りのメールを送って、返事が来た男性のアドレスを収集します。

収集したメールアドレスは、そのままサクラ詐欺サイトのデータベースに利用者IDとして登録され、そのサイトのサクラメールの送信先として悪用される他、数百人分などまとまった単位で同業のサクラサイトなどに多額の金額で不正に売却されることもあります。

いずれにしても一度収集されたアドレスは、半永久的にサクラメールや未承諾広告メール、いわゆるスパムの餌食となり続けることになります。

出会える系の出会い系サイトで、女性からメールアドレスを簡単に教えてもらえることなど、そうあることではありませんので、これ幸いとばかりに飛びつくと被害に遭ってしまうということです。

また、こうした悪徳業者は、時には女性でなく男性としてもなりすまし登録する場合があります。それには、男性よりも女性の方が出会い系のサクラ事情に疎く、騙しやすいということが大きく関係しています。

出会える系の男性に登録している人には、長いこと出会い系で遊んでいるという人も珍しくありません。いろいろなサイトに登録したり、サクラなどに騙されながらも経験を積んで、出会える系サイトにたどり着いたという人も少なくないです。そういうった男性は、メールアドレスを収集してサクラメール送ってくるような業者に釣られても、大したことはないとばかりに平然と対処することができる人が多いです。

ところが、出会い系を使い慣れていない女性の場合は、慣れていないことや不安感に襲われることであれよあれよという間に騙される人が少なくないのです。出会い系に登録したことがバラされたらどうしようと恐れて、業者の言いなりになる人も多いです。

被害発生の要因・原因と対処法

被害者に共通しているのは、誘惑に負けてしたほんの些細な迂闊な選択や行動が被害を招いているということです。サクラ詐欺被害に遭わないためには、甘い言葉や都合のいい儲け話には決してのせられないということが大切です。

そして、万が一サクラの被害の遭った場合は、だまし取られた額が多額であれば警察に被害届を出したり、専門の弁護士に相談して代理人としてサイト側と交渉してもらうなどの対処をします。ここ数年は、弁護士の間で出会い系詐欺被害の回復ブームみたいな波が来ていて、弁護士にとっては格好の儲け話となっているので被害回復の見込みもあるかもしれません。

しかし、数千円などの比較的少額な被害では、泣き寝入りしなければいけないケースもあるので、やはりくれぐれもサクラに騙されないように注意したいものです。